2006年11月25日

「ミナミで飲む」



















ミナミで飲むなら、たいがい千日前あたりがおおい。この日は相合橋筋の政宗屋でしたたかビールを飲んだ。大瓶が390円ですから。安すぎ!料理も安くて美味しい。タラの白子ポンズ、どてやき、湯豆腐、などでビールをしこたま飲んで一人2千円ちょっと。激安!

このあたりで飲んだら、いつも法善寺横町をぶらっと歩く。僕の好きな作家、織田作之助を偲ぶ。名作『夫婦善哉』はオダサクの原作はもちろん、映画もとても面白い。監督は豊田四郎という人で、まあクロサワとかオズなどの世界に知れた巨匠というわけではない。会社の言われるがままに撮る、商業監督だ。とくに文芸物を得意とし、それなりに評価され確固たる地位にいた。

豊田四郎のいいところは原作の雰囲気を壊さず、巧みに映像化するところだ。それは『夫婦善哉』で高く評価され、森繁久弥と淡島千景の見事なはまり役もあり、日本の映画史を語るうえで重要な作品のひとつだと思う。機会があれば原作、映画と両方楽しんでいただきたいです。